
はじめに
「また同じ場所に行くの?」旅行好きなら一度はそう言われたことがあるかもしれません。
新しい場所を次々と巡るのが旅の醍醐味だと思われがちですが、実は同じ場所に何度も通う旅には、より深く、豊かな楽しみ方が隠されています。
この旅のスタイルは、単に「新しいものが苦手」なわけではありません。
むしろ、そこには旅を心から愛する人だけが持つ、特別な心理が働いているのです。今回は、同じ場所を再訪する人々がなぜそうするのか、その4つの心理タイプを紐解いていきます。
1. 安心と安定を求める「第二の故郷」タイプ
一度訪れて「良い場所だ」と感じた場所は、脳が「安全な場所」と認識します。
このタイプの人は、旅に非日常的な刺激よりも、心からのリラックスと安心を求めます。見知った景色、馴染みの味、顔なじみの人々に会うことで、心は最大限に解放され、まるで「第二の故郷」に帰ってきたかのような安らぎを感じます。
2. 深掘り探求を愛する「旅の研究者」タイプ
同じ場所でも、季節が変われば景色は全く違って見えます。
時間帯を変えれば、街の表情は一変します。このタイプの人は、一度の訪問でその土地のすべてを知ったとは思わず、より深く探求することに喜びを感じます。
表面的な観光ではなく、その土地の歴史、文化、人々の暮らしをじっくりと観察し、何度訪れても新しい発見をすることで旅の満足度を高めます。
3. 人との「縁」を大事にするタイプ
旅の魅力は、美しい景色だけではありません。現地で出会った人、宿の主人、カフェの店員さんなど、心温まる交流が旅の思い出をより特別なものにします。
このタイプの人は、そうした「縁」を大切にし、「またあの人に会いたい」「あの場所の空気をもう一度感じたい」という気持ちから再訪を重ねます。
それは、場所そのものだけでなく、そこで生まれた絆への愛着でもあります。
4. 変化の中に安定を見出す「定点観測」タイプ
桜並木や紅葉の絶景など、特定の時期にだけ見られる景色を求めて同じ場所を訪れるタイプです。
彼らは、季節ごとの変化を写真に収めたり、同じ道を歩いて違いを感じたりすることに喜びを感じます。
これは、人生の中に「比較の軸」を持つことを好み、変化の多い現代において、変わらないものがあるという安心感を旅に見出しているのかもしれません。
終わりに
新しい場所を訪れる旅も素晴らしいですが、同じ場所に何度も帰る旅もまた、心を豊かにする深い魅力に満ちています。旅のスタイルに正解はありません。
もし「同じ場所ばかり行ってしまう」と悩んでいるなら、それはあなたが旅を愛する真の旅人である証拠です。
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