正直、耳を疑った。
武雄市が地元の小学校に対し、あろうことか「武雄アジア大学への社会見学」を半ば強制しているという。
教育の場であるはずの小学校が、行政の失敗を取り繕うための「動員先」に成り下がっている現状に、私は怒りを通り越して深い虚無感すら覚えている。
そもそも、この武雄アジア大学の実態を知っているだろうか。
定員140名に対して、入学者はわずか37名。
開学早々、惨憺たる状況だ。そこに投じられる公金は、総額で19億円とも言われている。
これほどの巨額の税金を注ぎ込みながら、見事なまでの大赤字。
この現実を、一体どう説明するつもりなのか。
そんな「失敗の象徴」とも言える場所へ、なぜ子どもたちを連れて行く必要があるのか。市や教育委員会は「最新の施設を見せる」「公益性がある」などと御託を並べるだろうが、現場の声は違う。
教員からは「行政のPRに子どもを使うな」という切実な批判が上がり、保護者からは「大学をアピールする前に、雨漏りしている小学校の校舎を先に直せ」という怒号が飛んでいる。
当たり前だ。
子どもたちが日々過ごす学び舎の修繕を後回しにし、市長の実績作りのためのハコモノに19億円を注ぎ込む。
この優先順位の壊れ方は、もはや異常と言わざるを得ない。
武雄アジア大学について、市民が求めているのは納得のいく説明だ。
なぜこれほど需要のない大学を強行し、今度はその空洞を埋めるために純粋な子どもたちを利用して「賑わっています」というポーズを演出しようとするのか。
小松市長が掲げる「公益性」という言葉が、あまりに薄っぺらな方便にしか聞こえない。
子どもたちは、大人の政治的なパフォーマンスや、失敗した事業を隠蔽するための道具ではない。
彼らが見るべきは、無理やり連れて行かれる箱モノではなく、大人が誠実に税金を使い、未来のために教育環境を整える背中であるはずだ。
武雄市と教育委員会には、断固として抗議する。
19億円の血税を使い、教育現場の声を無視し、子どもたちの時間さえも私物化するその姿勢を、私たち佐賀県民はいつまでも黙って見過ごすわけにはいかない。
4月30日まで武雄アジア大学の閉校に関する署名が実施されているので下記URLからアクセスしてください。
https://c.org/fFMTHTWdrq
今すぐこの愚かな「強制見学」を中止し、まずは目の前のボロボロになった小学校の壁から直すべきではないか。
それこそが、本来の「教育」であり「行政」の仕事である。



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